書けなかったわ ごめんあそばせ うふふ

ふたりで写真を撮ろう

「ねえねえ」

知らない男子生徒だ。いま下校するべく、学生としての私の魂を輪廻転生すべく天界に戻すかのように、五冊ほどのキャンパスノートをいそいそとカバンに戻していた私に、何の用があるというのだろう。

ここで重要なのは私がいそいそとしているという箇所。私はまあまあ急いでいる。邪魔してほしくないオーラを周囲1.5mに拡散している。
これはいわばA.T.フィールド。所謂ハリネズミのジレンマというやつである。

それを突き破ってきたこの初号機。一体どうするつもりだ。

私は特にサードインパクトを起こすつもりはない。帰ってきたら続きをしましょと言ったつもりもない。だいたいこの男子生徒は、シンジくんとはちょっとかけ離れている。トウジでもないな。誰だお前は。


「このあと、何するの?いつも急いでるよね」


いつも急いでるとはなんだ。「いつも」とはなんだ。
まるでこの男、「いつも」の私のことを知っているような口ぶり。どういうつもりだ。

ストーカーか。ついに、私にもストーカーの魔の手が襲い掛かってきたのか。恐ろしすぎる。

にたにたしやがって。性犯罪者め。

私は幼稚園のころからちいさなハサミとノリを持ち歩いているんだぞ。小6のとき「おとなのひととつくってね」のペーパークラフトを何個も一人で完成させているんだ。今すぐお前のイチモツを切り取ってくれようか。それぐらい造作もないんだぞ。


「なんか楽しいことでもあるの。ほら、あんまり学校だと誰かとつるんでるとことか見ないしさ」


「え、ごめん、キミと話したことあったっけ?」

ここで重めに言葉のパンチを入れる。やれやれ。私の日常に君の青春とやらはいらないのだ。君の思惑は分かっている。君ぐらいの歳の男子の事だ、考えることはどうせ一緒なんだろう。知っているさそれぐらい。私を舐めないほうがいい。


「あれまさか覚えてない?おれ、去年もクラス一緒だったし、隣の席だったことあるんだけど」

「あ……..ああ」

ああと言ったが、完全に思い出せない。

興味がわかない。

これ以上話したくないな。時間もない。


「そっか。忘れちゃってた。ごめんね。じゃ行かなきゃなんで、また……..」

ペンケースをカバンに最後に放り込み、さっさと教室を出て行ってしまった。


(ここでかけなくなってしまいました。童貞が男女間の何かを書こうなどおこがましいので)

───終了───